前回のPart.1に引き続き、 Nomad Factory MAGNETIC IIについてです。
今回は、各種パラメーターについての解説をしていきたいと思います。
3つのセクション
MAGNETIC IIは、大まかに分けて3つのセクションに別れています。
- レコーダー特性セクション
- ゲインセクション
- 調整セクション
それでは、順番に解説をしていきましょう。
レコーダー特性セクション
テープレコーダーの特性をセレクトするセクションです。
『MAGNETIC』以外の設定は、実際に存在する機種をシミュレートしており、後に解説する調整セクションの『REEL SPEED』が『DASH』以外の設定の時、選択できるようになります。
基本的には、全体的な音の方向性を決めるセクションという認識でいいと思います。
ゲインセクション
ゲイン周りの設定を行うセクションです。
中央の『BOOST』ボタンをオンにすることによって、ブリックウォールリミッターがかかるようになります。
デジタル臭くない、暖かな音質のかかり方で、個人的にはかなり好みのリミッターですね。
『WOW FLUTTER』については調整セクションで扱う内容なので、そちらの項で。
調整セクション
細かく音を作り込んでいくためのセクションです。
『LOWS』『HIGHS』
シェルビング型のEQがかけられます。
それぞれ3つの周波数帯域を選ぶことができ、大まかなイコライジングができます。
『REEL SPEED』
テープスピードの調整ができ、DASH側へいくほど音質が上がり、逆へ行くほどローファイな、いかにもテープレコーダーという音になっていきます。
イメージとしては、『30』でアナログテープでのレコーディングクラスの音質、『DASH』は80年代〜90年代のデジタルオーディオテープくらいの音質とのことです。
『SATURATION』
歪みや倍音を加えます。
『Tube』『Tape』『Tube+Tape』の設定があり、好みや曲によって調節しましょう。
『TAPE COLOR』
テープコンプレッションの設定です。
ここでも設定が3つあり、『Natural』は名前の通り自然なコンプ、『Vintage』はアタック早めで余韻が強調されるコンプ、『Modern』はアタック遅めでパンチのあるコンプという印象です。
※これは個人的な主観で、実際にコンプがそう設定されているかは明記されていません。
『WOW FLUTTER』
ワウフラッター、テープレコーダーの回転ムラによって発生する周波数変化やエフェクトを加えます。
さて今回は、 Nomad Factory MAGNETIC IIの主なパラメーターについてざっと説明をしてみました。
次回以降は、具体的な音作りなどについて解説をしていきたいと思いますので、ご期待ください!
前回:Nomad Factory 『MAGNETIC II』 レビュー&解説 Part.1
次回:Nomad Factory 『MAGNETIC II』 レビュー&解説 Part.3