今回はアコースティックドラムにおけるハイハットのイコライジングポイント、EQの使い方を紹介していきたいと思います。
ハイハットはリズムキープの要です。
しっかり音作りしていきましょう!!
ハイハットEQのポイント
さて、貴方が欲しいハイハットの音はどんな音ですか?
ハイファイで、綺麗な音
ジャリッとした、勢いのある音
大まかに分けるならこの2パターンだと思いますが、今回はこの2つを柱にして音作りをしてみましょう。
ハイハットのキーとなる周波数帯域
低域(〜200Hz)
基本的にはローカットしてしまう領域です。
カットしてもしなくても、基本的に音に大きな影響はありませんが、特に生ドラムの場合は他の楽器のかぶりが入ってしまいます。
特に生ドラムの場合、基本はカットしていった方が、音の濁りは少なくできると思います。
中低域(300〜800Hz)
音の厚み、ローファイ感をコントロールする部分。
カットすればハイファイっぽい音に、ブーストすれば勢いのある厚みのある音になります。
中域(1〜2kHz)
ジャリッとしたアタック感をコントロールする部分です。
アタック感以外にも、中低域と同じようなハイファイ・ローファイ感、音の厚みにも影響が出てくる部分でもあります。
中高域(3〜6kHz)
いかにもハイハットらしい、高音の響き部分。
この部分をブーストすることで、ハイハットがだいぶ前に出てきます。
ブーストしすぎると鼻が詰まったような音になるので注意しましょう。
高域(8kHz〜)
シャラシャラした、金属らしい音の輝きをコントロールします。
ブーストすればハイファイな音に、カットすればビンテージ物っぽい音になります。
ブーストしすぎると、ぱっと聞きは綺麗に聞こえるかもしれませんが、耳に痛い音になるので注意。
イコライジング例の紹介
イコライジング前の音
ハイハットのみ
ドラム全体
使用している音源は、Superior Drummer 2の標準キットをパラアウトで使っています。
ハイファイよりなイコライジング
- 200Hz以下をローカット
- 600Hzを-5dB
- 6.5kHzを+2dB
ハイハットのみ
ドラム全体
いかにもハイハットらしい、しゃっきりとした音になりましたね。
高域のEQをベル型にしてありますが、シェルビング型のパターンにする事でもまた音の質がだいぶ変わってきます。
ビンテージっぽい、ジャリッとしたイコライジング
- 600Hzを+4dB
- 1.7kHzを+2.5dB
- 20kHzをQを広めに-6dB
ハイハットのみ
ドラム全体
先ほどのものに比べると、だいぶ年代物の音に聞こえてくると思います。
中域を持ち上げ、高域を削る事でこの効果を出していますので、高域のEQパターンはベル型でもハイシェルフでもハイカットでもどれでも大丈夫です。
自分のイメージにあったパターンを使ってみましょう。
まとめ
リズムキープの要となるハイハットですが、その音質によって全体のイメージが全く変わってくる事が分かってもらえたと思います。
まずは今回のイコライジングパターンを元に、自分なりのイメージへ近づけていってください。
それでは、また。
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