決して派手な働きをするわけではありませんが、このプラグインなしではもう音作りができないくらい、私にとっては必須のEQです。
DAW標準のEQに満足できなくなってきた人は、次の選択肢にいれておいて間違いの無いプラグインですよ!
fabfilter Pro-Q2
http://www.fabfilter.com/products/pro-q-2-equalizer-plug-in
ディリゲント(国内代理店)製品ページ
https://dirigent.jp/product/fabfilter/pro-q2/
概要
基本的には、原音を大事にするイコライザーで、通すだけで音が派手になるような事はありません。
積極的にブーストして音作りをしていく方向性ではなく、Mixの最初の下地作りに非常に向いたEQと言えるでしょう。
イコライジングの基本は、足す事ではなく引く事です。
そういう使い方にはとっても優秀なEQであり、これに一度慣れてしまうと、DAW標準のEQにはもう戻れなくなってしまうと思います。
特徴
EQポイントの設定自由度が非常に高い
私がこのプラグインを気に入っている理由はこれが第一です。
画面の真ん中あたりにある、黄色いラインがEQカーブなんですが、好きなところをダブルクリックするだけで新たなEQポイント作れます。
つまり、『Low』とか『LowMid』などの区別がなく、自分の好きなようにEQポイントが作れるわけです。
しかも、最大24ポイントまで。
普通に考えて、そこまで使う事はまず無いので、実質はEQポイント数を気にする事無く使う事が出来ます。
アホみたいに細かい事なんですが、イコライジングしている最中に、『LowMid』のEQポイントが『Mid』より上の帯域にあったりするとすっごい気になるんですよね……神経質すぎるのは分かってるんですが。
そういうのが気にならないのも、このEQのいいところです。
EQカーブの自由度も非常に高い
一般的なEQカーブの設定以外にも、Pro-Q2ではスロープという設定があります。
普通ではこういうEQカーブを、
こんな台形のような形にしたりすることも可能です。
実際にこんな極端な設定を使うかどうかはまた別問題ですが、こういった多彩な設定があるおかげで、目的の音に非常に辿り着きやすいのです。
EQ Match 機能
サイドチェインから入力した音と通常の入力の音を比較し、サイドチェインの音に近くなるように原音へEQをかけるという機能です。
文字ではなんとも説明しにくいんですが、国内代理店であるディリゲントさんが解説動画をアップしていましたので、こちらをご覧ください。
アナライザーつき
リニアフェイズ対応
MS処理対応
今となってはわりと当たり前の機能ですが、これらがついているかついていないかで使い勝手がだいぶ変わってきます。
とくにリニアフェイズについては、ゼロレイテンシー、ナチュラルフェイズ、リニアフェイズと3つの設定があり、レイテンシーと位相の問題を天秤にかけ、好ましい設定を選ぶ事が可能です。
見た目がよい
機能にはまったく関係ありませんが、これは結構大事。
クリエイターというのは、テンションの高さでできあがる物の質が大きく変わってきます。
そのためには、見た目がよいプラグインというのは触っていてテンションが上がるので、できあがりにも大きく影響がでます(私の場合は)。
見た目だけが良いのはどうかと思いますが、このプラグインは中身もしっかり伴っているので問題ありませんよ!
総評
さて、ざっと紹介をしてきましたがいかがでしたでしょうか。
決して派手ではないけれど、とっても大切な縁の下の力持ち。そんなプラグインと言えるのではないでしょうか。
アナログ風味や、積極的な音作りを求める場合にはあまり向きませんが、そういう目的ならば別のEQを買うべきでしょう。
しかし、この使いやすさは他にはない物です。
ぜひ、次のプラグインの選択肢に入れてみてください。損はしませんよ!